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交通労連 軌道バス部会

全国のバス・鉄道に係る情報です
2016/03/30

NO.1119 「軽井沢スキーバス事故対策検討委員会」 中間整理

軽井沢スキーバス事故対策検討委員会 中間整理

1.速やかに講ずべき事項


⑴ 事業参入後の安全確保についてのチェックの強化


①確認事項のチェックリスト化
 街頭監査の結果を捉え、法令違反が多い事項をチェックリスト化し、運行前に事業者に記入・確認を行わせる(通達発出)
→実施済み(平成28年2月)

②街頭監査における指摘事項の早期是正
 街頭監査において、緊急を要する重要な事項以外の法令違反が確認された場合でも、その場で実施・改善が確認できない場合は、運行を中止させる(通達改正)
→平成28年中
 街頭監査において、法令違反が確認された場合は、他の運行において同様の法令達反が無いかどうかを確認するため、30日以内に一般監査(呼出)を実施する(通達発出)
→実施済み(平成28年2月)

③一般監査における指摘事項の早期是正
 一般監査において、輸送の安全に関わる重大な法令違反が確認された場合は、直ちに法令違反の是正を指示し、必要に応じ運行を中止させるとともに、速やかに特別監査を実施する(通達改正)
→平成28年中

④事業停止、事業許可取消処分の対象範囲の拡大
 複数回にわたり法令違反を是正・改善しない事業者を事業停止また事業許可の取消処分の対象とする(通達改正)
→平成28年中
 違反行為の悪質性や事故の及ぼす社会的影響の重大性等、個別の情状を十分かつ総合的に勘案して、事業停止または事業許可の取消処分ができることとする(通達改正)
→平成28年夏まで

⑤車両の使用停止処分の日車配分の見直し
 行政処分により使用を停止させる車両数の割合を引き上げる(通達改正)
→平成28年中

⑥処分量定の見直し
 輸送の安全に特に関わる事項の違反を中心に処分量定を引き上げるとともに、処分量定の算出方法をより実効的なものにする(通達改正)
→平成28年中

⑦監査から処分までの期間の短縮
 監査で確認する運行管理等に係る書類を一定の場所に備え付けるよう義務付ける(省令改正)
→平成28年中
 ICTを活用するなど監査事務の効率化のための措置を開始する
→平成29年春まで

⑧運行管理者に対する行政処分の見直し
 違反行為の悪質性や事故の及ぼす社会的影響の重大性等、個別の情状を十分かつ総合的に判断して運行管理者資格者証の返納命令を行うことができることとする(通達改正)
→平成28年夏まで
 返納命令を受けた運行管理者について、欠格期間中は補助者として運行管理業務に従事できないようにする(省令改正)
→平成28年夏まで
 返納命令を受けたことのある運行管理者や、事故・法令違反を繰り返す運行管理者・運転者を把握し、継続的に監視する仕組みを構築する
→平成29年春まで

⑨運輸安全マネジメント評価の強化
 貸切バス事業者における安全管理体制の構築状況を調査票や民間団体等を活用した運輸安全マネジメント制度の普及啓発活動への参加状況等により確認し、評価実施の優先順位を設定した上で、安全管理体制が不十分である等の事業者に対する迅速かつ重点的な運輸安全マネジメント評価を開始する
→平成28年夏まで




⑵ 旅行業者を含めた安全確保のための対策の強化


①貸切バス事業者の処分歴の公表方法の拡充
 ホームページの更新頻度を月1回から月3回に増やすとともに、より手軽な閲覧方法としてスマートフォン向け簡易検索サイトを開設する(実施済み)
→平成28年3月

②旅行業者と貸切バス事業者の取引の事例の調査
 「下請等中小企業の取引条件改善に関する関係府省等連絡会議」の枠組みを活用し、旅行業者と貸切バス事業者の取引の事例調査を行う(実施済み)
→平成28年3月

③利用者への貸切バス事業者名の提供
 企画募集のパンフレット等に貸切バスの運行事業者名を掲載する(決まっていない場合には、「A社、B社または同等の会社」等の表記の工夫を行う。なお、旅程保証との関係も整理する)(通達改正)
→平成28年夏まで

④運送引受書の記載事項への運賃の上限・下限額の追加
 旅行業者と貸切バス事業者の間で取り交わされる運送申込書・引受書の様式例に、運賃・料金の上限・下限額の記載を追加する(省令改正等)
→平成28年夏まで

⑤手数料等の額(率)に関する取引書面の取り交わし
 運送申込書・引受書の書面取引時に併せて旅行業者と貸切バス事業者で確認の上、手数料等の額(率)に関する書面を取り交わす(省令改正等)
→平成28年夏まで

⑥通報窓口の設置
 運賃・料金に関する情報について、通報窓口を国土交通省に設置する(通達発出)
→平成28年夏まで

⑦専門家による手数料等のチェックや是正指導が可能となる体制の整備
 旅行業者と貸切バス事業者の取引関係を適正化するため、手数料等について、専門家からなる独立性の高い通報対応組織(第三者機関)を両業界の共同により設置する。業界団体は、不適切な取引の自主的な是正を図るほか、法令違反の可能性が高い場合には行政庁や公正取引委員会へ通知する
→平成28年夏まで




⑶ 運転者の運転技術等のチェックの強化


①初任運転者に対する適正診断、指導・監督の範囲の見直し
 事業者が新たに雇い入れた全ての運転者に適正診断(初任)を受診させ、運転者の運転特性を踏まえた、きめ細やかな指導・監督の実施を義務付ける(告示改正)
→平成28年夏まで

②事業者による運転者の経歴・運転経験の把握
 事業者が新たに雇い入れた全ての運転者に経歴・運転経験(車種ごと)を申告させ、事業者に乗務員台帳に記載させる(省令改正)
→平成28年夏まで

③初任運転者等に対する指導・監督における実技訓練の義務付け
 運転者の運転経験を車種ごとに確認し、乗務させようとする車種区分にかかる運転経験が十分でない場合には、実技訓練を実施するよう要請する(通達発出)(実施済み)→平成28年2月/初任運転者・事故惹起運転者に対する指導・監督において、実技訓練の実施を義務付ける(告示改正)→平成29年春まで/運転者に直近1年間に乗務していなかった車種区分の自動車を運転させる場合に、初任運転者と同様の指導・監督の実施を義務付ける(省令改正)
→平成28年度中




⑷ ハード面での安全対策の強化


①ドライブレコーダーによる映像の記録・保存等の義務化
 ドライブレコーダーによる映像の記録・保存やその記録を活用した指導・監督を義務付けるとともに、記録を活用した事故調査・分析を行う(省令改正)
→平成28年度中

②自動変速装置(AT)の導入
 AT仕様も選択できるよう、大型高速バスのAT (AMTを含む)の開発を促進するため、関係者からなる連絡会議において検討を開始する
→平成28年夏まで

③速度抑制装置(スピードリミッター)の開発促進
 手動可変式の速度抑制装置や道路ごとの制限速度に応じて自動で速度制御を行う技術(ISA)の基本設計等に関するガイドラインを策定するため、有識者からなる委員会において検討を開始する
→平成28年夏まで

④ドライバー異常昨対応システムの普及促進
 ドライバー異常時対応システムの実用化を促進するため、基本設計等に関するガイドラインを策定する(実施済み)
→平成28年3月

⑤シートベルトの装着の徹底
 乗客へのシートベルト着用の注意惹起、発車前の乗客のシートベルト着用状況の目視等による確認等の徹底を要請する(通達発出)(実施済み)
→平成28年2月
 シートベルト着用励行リーフレットを作成(訪日外国人旅行者向け用の外国語版を含む)し、インターネット等活用し周知する(実施済み)
→平成28年2~3月
 シートベルト着用について、わかりやすく、かつ効果的な広報方法について検討するため、関係者からなる連絡会議において検討を開始する
→平成28年夏まで

⑥補助席へのシートベルトの設置の義務化
 大型高速バスの補助席に対してシートベルト設置を義務づける(省令改正)
→平成28年中

⑦車両構造の強化
 国連が定める車体の強度に関する基準を義務化する(省令改正)
→平成28年夏まで




2.今後具体化を図るべき事項


⑴ 事業参入後の安全確保についてのチェックの強化


①監査における民間団体等の活用
 民間団体等の活用により、長期監査を未実施の事業者等の中から法令違反を行っている事業者を事前に抽出するとともに、是正後も継続的に法令準守状況を確認することで、監査機能の強化を図る
→国の監査と民間団体等との役割・民間団体等の要員・財源の確保

②一般監査における指摘事項の早期是正
 一般監査において、輸送の安全に関わる重大な事項以外の法令違反が確認された場合は直ちに法令違反の是正を指示し、30日以内に是正状況確認のための指摘事項確認監査(呼出)を実施する
→国の監査と民間団体等との役割分担




⑵ 旅行業者を含めた安全確保のための対策の強化


①貸切バス事業者の安全情報提供の仕組みの構築
 事業者や国土交通省が安全情報を公表するとともに、旅行業者・インターネット比較サイト等による利用者への情報提供の仕組みを構築する
→公表する安全情報の具体的内容・利用者への情報提供の仕組の構築

②車体等へのASVの搭載状況の表示
 バスの利用者自らが、乗車する大型高速バスに搭載された先進安全技術を把握できるように、セーフティバスマークとの関係も整理しつつ、車体等に先進安全技術の搭載状況を表示する
→利用者にわかりやすい先進安全技術の名称、表示ルール等・「輸送の安全を確保するための貸切バス選定・利用ガイドライン」への反映・「セーフティバス」マークとの関連整理

③安全運行パートナーシップガイドラインの改訂
 利用者への情報提供、適正な運賃・料金の収受に関する内容を「安全運行パートナーシップガイドライン」に追記する(日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本バス協会による措置)
→利用者に情報提供する内容等




⑶ ハード面での安全対策の強化


①デジタル式運行記録計の普及促進
 デジタル式運行記録計の更なる普及促進を図る
→普及を促進するための方策

②ASV搭載車両への代替促進
 先進安全技術が搭載されてない古い車両から、より安全な新型車への代替を促進する
→新型車への代替を促進する方策

③ ドライバー異常時対応システムの普及促進
 ドライバー異常時対応システムの普及促進を図る
→普及を促進するための方策




⑷ 事業参入の際の安全確保に関するチェックの強化


①事業許可の再取得要件の厳格化
 許可の取消処分を受けた事業者等について、他法令とのバランスも考慮しつつ、欠格期間の延長など再取得要件の厳格化を図る
→他法令とのバランスなど法制的な検討 

②運行管理者資格の返納・再取得要件の厳格化
 資格返納後の欠格期間や運行管理者試験等の再取得要件について、他法令の例を踏まえつつ厳格化を図る
→他法令とのバランスなど法制的な検討




3.引き続き検討すべき事項


⑴ 事業参入後の安全確保についてのチェックの強化


①増車の際のチェックの強化
 増車については事業計画の変更として事前届出事項となっているが、それで安全確保のチェックが十分か検討すべき。

②罰則の強化
 道路運送法違反を抑止する観点から、他法令の例を踏まえつつ罰則を強化する必要はないか検討すべき。


⑵ 旅行業者を合めた安全確保のための対策の強化


①貸切バス事業者・旅行業者に対する情報伝達の強化
 制度改正等に関する情報の伝達体制が十分か検討すべき。

②違反のあった旅行業者への行政処分等の強化
 旅行業法違反を抑止する観点から、行政処分の強化や再参入の際の審査の厳格化を検討すべき。

③ランドオペレーターへの対応
 旅行業のライセンスを持っていないランドオペレーターの対策について、罰則等を含む法規制等の仕組みをどのように構築するか検討すべき。

④学校等による適切な貸切バス選定の推進
 学校や官公庁等による適切な貸切バスの発注・選定の普及策等について検討すべき。




⑶ 運転者の運転技術等のチェックの強化


①運行管理者等の在り方
 運行管理者等の在り方の見直しや有資格者を増やす方策について検討すべき。

②運転者の労務・健康管理の改善
 運転者の労務・健康管理について、関係機関との連携等の強化を検討すべき。




⑷ ハード面での安全対策の強化


①車両強度のみならず速度抑制対策など総合的な安全対策
 今後、警察及び自動車事故調査委員会の調査結果等を踏まえ、事故の詳しい状況について分析を行った上でその結果に基づき、このような被害を防ぐための車両の安全対策のあり方を総合的に検討すべき。




⑸ 事業参入の際の安全確保に関するチェックの強化


①最低保有車両数の引上げ、一定以内の車齢の義務付け
 最低保有車両数の見直しや、車齢に係わる制限等の導入等について検討すべき。その際、安全性との因果関係に関するデータや、安全確保のために必要な運行規模を踏まえつつ検討すべき。また、新たな要件に合致しなくなる既存事業者の扱いについて検討すべき。

②事業許可の更新制の導入
 事業許可必更新制など、事業者の安全管理体制を一定期間内にチェックするための仕組みを検討すべき。その際、事業許可の更新に係る運輸局の業務量はどの程度か、どのタイミングで事業者の法令違反状況等の全般的なチェックを行うのが最も効果的かについて検討すべき。また、既存事業者に対する措置について検討すべき。

③バス事業者団体への加入の促進
 加入を促進する新たな方策について検討すべき。民間団体への加入について国がどこまで関与すべきか検討すべき。日本バス協会に、中小事業者の声を反映し、安全を徹底する新たな枠組みを作ることについて検討すべき。

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幾度となく重大事故が繰り返される。その都度、安全規制が強化されるが問題は、守れない事業者にいかに守らせ、守れなければ排除すること。誤った規制緩和を是正し、利用しやすい公共交通の確立をめざし、行政に対して政策を訴え続けます。掲げた政策の実現のため日々、努力あるのみです。


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