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交通労連 軌道バス部会

全国のバス・鉄道に係る情報です
2015/07/02

NO.1033 全国バス事業第24回労使懇談会

 交通労連軌道バス部会は七月一~三日の日程で、第二十四回目となる労使懇談会を山鹿市「山形国際ホテル」で開いた。
 企業側二十五社、労働側二十二労組、約八十人が参加した懇談会は、高橋副部会長の開会あいさつで始まり、次いで、使用者側を代表して、地元の山形交通㈱の伊藤代表取締役社長があいさつ。




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 「今年で二十四回目という歴史ある労使懇談会が、山形の地で開催されることに感謝を申し上げたい」と述べたあと、「われわれバス事業を取り巻く環境は燃料価格の問題など様々な課題があるが、やはり安心・安全が第一である。こうした問題には必然的にコストがかかるものであり、現状の状況ではなかなか対応しきれない。さらに運転者不足の問題もあり、課題は山積しているが、バス産業の再生に向けて、労使がともに力を合わせ、英知と知恵を出し合い、産業の活性化、発展に向けて、本日の懇談会が有意義なものとなるよう期待したい」と述べた。






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 これを受けて、労働側を代表して小熊副部会長は、「バス産業を取り巻く環境は、新高速乗合バス制度、貸切バスの新運賃・料金制度の導入など、新たな施策が導入され、業界は変わりつつある。しかし、まだまだ課題は多い。こうしたことから、本労使懇談会のメインテーマに掲げているが、魅力あるバス産業をめざして全体で討論し、様々な諸課題解決に向けて、どうすべきが、労使で共に取り組むべき課題を模索したい」と挨拶した。









 続いて、日本バス協会の船戸常務理事があいさつ。
 「先ほどからお話がある通り、本労使懇談会の議題にも挙がっているが、貸切バスの新運賃・料金制度が昨年導入され、貸切バス業界が変わりつつある。しかしながら、乗合バスも含めて取り組むべき課題は山積している。本日の労使懇談会は、そうした意味では労使が共に話し合い、諸課題解決に向けて非常に有意義なものと思っている。バス協会としても、今後とも協力して取り組んでいきたい」と述べた。











 次いで、労連本部の縄野書記長が「今日ご参加の各企業においては日々、安全輸送の確立に向けて取り組まれておられますが、人材不足の問題や安全確保のための対策など、新たな課題が浮き彫りになっている。こうしたことから、全体で活発な論議をしていただき、有意義な懇談会にしていただきたい」と述べた。





 引き続き、懇談会のテーマに沿って、労連の政策顧問である早稲田大学の戸崎教授から講演を受けた。
 講演で戸崎顧問は、「バス産業を活性化させていくためには様々な対策があるが、人口減少や高齢化の進展の中でいかに移動手段を確保するのか、震災時に見受けられたように、地域を支える交通手段としてのバスの重要性の再認識をさせないといけない。一方で、行政においては様々な政策が打ち出されているが、国任せには限界があり、バス協会や企業、労働組合が積極的に関与していかないといけない」と述べた後、「今回のテーマにもあるように、運転者不足の問題は深刻だ。女性労働者も含めて、若い世代にとって魅力的な仕事にしていかないといけない。今後、バスが生き残っていくためには、女性の活用による業界のイメージの向上、地域に密着したサービスの提供をしていくため、的確な情報集約、そして政治にも積極的に関与して議員も活用しながら取り組まなければならない」と述べた。


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 休憩を挟んだあと、鎌田事務局長は、この一年間の部会の取り組みと、二〇一六年度の部会の政策要求について説明。
 合わせて、委員として参画している「貸切バスの新運賃・料金制度のワーキンググループ」の進捗状況についてもふれ、「制度が導入されてちょうど一年が経過したが、まだまだ周知徹底がされていない。未だ一部の旅行業者が手数料とは別に、協力金という名目でさらなる手数料を強要している。これでは制度の意味が全くない。この辺については交通労連の議員懇談会を通じで国会のなかで問題を提起し、ようやく行政も調査を行うことになったが、旅行業者に対する制度の周知徹底をさらに行わないといけない。その他でも、待機時間(中抜き)の問題や、回送料金のあり方など取り組むべき課題が残されており、今後もワーキンググループのなかで訴えていきたい」と述べた。








 次いで、国土交通省自動車局の寺田課長は、全体的なバス産業に係る行政としての施策についてふれたあと、①貸切バスの新運賃・料金制度への対応②運転者不足対策③インバウンド対策④バリアフリーへの対応⑤シェアリングエコノミー―などについて説明し、これに対し、「貸切バスの新運賃制度があるが、制度を守らず低料金で行っている事業者がいる。監査してほしいが、本省からも支局に対して指導してほしい」との意見要望が出され、これに対し寺田課長は、「行政としてもそのような要望に対してはきちんと応えていくことで確認している。対応させていただきたい。いずれにしても、様々な課題が山積しているが、今後とも企業側、また労働組合側から現場の声を聞かせていただき、われわれの行政施策に反映させていきたい」と述べた。



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 引き続き、日本バス協会の船戸常務理事は、バス事業の現状についてふれたあと、①乗合バス路線の維持、再編と良質な輸送サービスの提供②貸切バスの健全な経営基盤の確立と安全対策の推進③高速バスネットワークの充実④安全輸送対策の推進⑤バス運賃に関する適切な対応等⑥人と環境にやさしいバス事業の推進⑦バスに係る技術面の向上⑧バス事業に対する予算、税制措置の充実⑨運輸事業振興助成交付金によるバス事業支援の充実―など、協会として現在、取り組んでいる重点課題について説明した。






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 これらの報告・講演を受けて、全体で意見交換を行った。そのなかで、参加された企業側からは事前に挙げたテーマに沿って(運転者不足の対策/貸切バスの新運賃・料金制度移行後の現状と課題)、「教習所の費用の一部負担/制度の周知不足(昭和バス)、奨励金・紹介手数料の検討/見積もり件数増加による事務処理の増加(祐徳自動車)、要請員制度や免許取得貸付制度/収入増加(西肥自動車)、求人誌募集や免許取得費用負担及び支度金制度(熊本都市バス)、支度金制度、中途入社対象者へのアプローチ強化/貸切バスの台数不足、中抜きの問題(九州産交バス)、費用負担、支度金制度、社員登用期間の短縮/待機時間の問題、旅行業者からの手数料の引き上げ(一畑バス)、採用に需要がある。今後は女性運転者の採用検討(広島交通)、免許取得助成制度/手数料増額、待機時間の取り扱い/手数料の増額(サンデン交通)、大卒運転者の募集、大学との連携/制度導入による収支改善(両備ホールディングス)、社員紹介制度/増収効果あり(阪急観光バス)、インバウンドへの対応検討、ネット取引による手数料問題の解消(平和コーポレーション)、手数料の問題、インバウンドにおける違反事業者の問題(東都観光バス)、独自の運賃設定で行う事業者あり(東洋バス)、運転者の待遇改善検討/待機時間の時間制運賃の問題(頸城自動車)、採用活動の多頻度化、免許取得補助制度、教習所との連携強化(新潟交通)、免許取得費用全額負担や定年延長/手数料引き上げ問題や待機時間の問題(会津乗合自動車)、震災復興に伴い運転者が離職(仙台バス)、高卒採用も二種免許取得までの問題/周知徹底と制度の遵守が必要(山交バス)、シーズンオンオフの問題、高齢化対策を検討/ガイド料金などをサービスで行う事業者が存在(三八五バス)、今後運転者不足対策を検討/手数料斡旋の問題(弘南バス)、広告媒体活用強化、女性乗務員の積極的活用/回送運賃の問題、旅行業者からの有料道路や宿泊などの経費負担要請(北海道中央バス)」などが出された。



 これ対して、早稲田大学の労連政策顧問である戸崎顧問、バス協会の船戸常務理事や国土交通省の寺田課長が応えながら、全体で意見交換を行い、盛会裏に終了した。
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幾度となく重大事故が繰り返される。その都度、安全規制が強化されるが問題は、守れない事業者にいかに守らせ、守れなければ排除すること。誤った規制緩和を是正し、利用しやすい公共交通の確立をめざし、行政に対して政策を訴え続けます。掲げた政策の実現のため日々、努力あるのみです。


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