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交通労連 軌道バス部会

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2012/11/08

NO.565 ずさんな安全管理

旅行業者安全軽視、反省なし/関越道バス事故と同様


 3年前に北海道・トムラウシ山で登山客ら8人が凍死した遭難事故を引き起こしていたアミューズトラベル。今回の「万里の長城における遭難事故」でまた悲劇を繰り返した。
 当時は観光庁から複数の問題点を指摘され業務停止命令を受けたが、問題点は改善されたのか。2つの事故は酷似しており、3年前と同様、安全管理がずさんだった実態が明らかになってる。

 平成21年7月のトムラウシ山遭難事故を受け、観光庁は22年12月、「社内の管理・監督体制が極めてずさん」として、同社の本社営業所に旅行申し込みの新規受け付けを51日間認めない業務停止命令を出した。

 処分の理由は、
①ガイドの選定、役割分担の具体的な指針がない
②天候悪化に伴う危険回避の判断基準を設けていない
③定時連絡で気象情報を提供し、引き返すなどの判断する仕組みを構築していなかった
④選任された旅行業務取扱管理者が営業所に3年7ヶ月間不在だった

などだった

 しかし、このアミューズ社は処分直後、本社営業所にかかってきたツアー申し込みの電話を他の営業所に回し、事実上営業を続けていたのだ。業務停止の処分を受ける前にツアー申し込みを受け、業務停止後に契約を成立させていた事実も判明。観光庁は改めて厳重注意をした。

 ここでおかしいのは8人の尊い命を失ったにもかかわらず、観光庁の下した処分はたかだか「51日間」の業務停止である。しかも、処分後に判明した「事実上の営業」に下した処分も「厳重注意」、「全く事故を反省する姿勢がない旅行業者」に対する観光庁の姿勢は甘すぎる。

 4月29日に発生した関越道のバス事故においても、7人の尊い命が失われたにもかかわらず、くだされた処分はたかだか「1ヶ月半の業務停止」、結果して遺族に対し逃げるような形で倒産したが、ほとぼりがさめれば社名を変更して参入する可能性もあるのだ

 旅行業法が欠落していないか?この手の内容なら、「業務停止」の範疇ではないだろう。「営業資格取り消し」が当たり前である。今回はどのような処分をするかはわからないが、現行法では複数重ねても2ヶ月程度でしか裁けない懸念がある。

 関越道の事故を受けて旅行業法の一部を8月に改正したが、それぞれの処分内容を見ても、1項目最大60日間の業務停止しかない。今回の事故も関越の事故も中身は同様で、「悪質な旅行業者は野放し」であるということだ。加えて、旅行業法の罰則規定も甘すぎる。罰則規定の強化も含めて早急に旅行業法の見直しが必要だ。

 さらに言うと、ア社はムラウシ山の遭難事故で同行したガイド3人のうち2人が初行程、今回の万里遭難も日本人あ客を案内した中国人添乗員は初行程。さらにツアーのルートの下見さえもしていなかったことが判明。トムラウシ山で死亡した8人の死因はいずれも低体温症による凍死。今回も同社は参加者に対し薄手のフリースやセーターなどの簡易な防寒具の準備しか指示していなかった。ア社はトムラウシ山の事故当時も今回と同様、現場での判断や対応はすべてガイドに任せているとしたが、北海道警は安全管理に問題があった疑いがあるとみて業務上過失致死容疑で捜査を進めているという。

 ア社は1126社が加盟している日本旅行業協会に加盟しているが、登山ツアーを専門に取り扱う旅行会社は15社程度で、ア社のように海外への登山ツアーを請け負っているのはわずか5社程度だという。

 ある登山ツアー専門旅行会社の担当者は「下見もせず、辺境の地に初めて訪れるなどはあり得ない。認識が甘すぎる」と語る。
 また、別の関係者は「経験豊富な日本人ベテランガイドを雇うとコストがかかる。安全対策にコストをかけていなかった結果が今回の事故につながった」と話している。

 やはり「安全対策」には「コスト」はかかるのである。現在、貸切バスWGでも協議しているが、旅行業者にしてもバス事業者にしても同様である。
 ア社、ハーヴェスト社、陸援隊・・・。コスト削減で安全対策を蔑ろしている事業者を誰が許可したのか?
過去に違反を繰り返している事業者たちだ。バス事業のあり方検討会での論議となるが、参入規制の見直しも急務である。

 
 ある会議で、「未だに悪質な旅行業者は野放しだ。処分されるのはバス事業者だけで、これではトカゲの尻尾切りだ」と言ったことがある。これに対して、某協会の方がいった。「いまの発言は失礼だ。われわれにはそんな事業者はいない。不適切な発言だ、撤回してもらいたい」と。業界全体の改善を訴えただけであり、個別攻撃をしたつもりでもない。真に両業界の健全な発展のためである。そんなことにだけに目がいっていて、全体に目がいかないようでは業界の改善は有り得ない。

 関越道バス事故、万里の長城遭難事故、やはりずさんな安全管理体制が問題だ。「監査のあり方」「参入規制の見直し」「旅行業法の改正」「貸切WG」「過労防止検討会」「バス事業のあり方検討会」・・・。亡くなられた方々のためにもしっかりとした方向性を導き出したい。







「旅客自動車運送事業運輸規則の解釈及び運用について」の一部改正案について(案)/パブリックコメント



 前号で「第5回高速ツアーバス等の過労防止運転のための検討会」の内容について記載したが、予定通りパブリックコメントが行われるようになった。
 募集要項・様式・内容の詳細については、
 下記のアドレスバーからアクセスしてください

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public

「e-Gov(総務省が運営する電子窓口)」


主要な内容は、
貸切バスの夜間運行の基準の策定で、
第5回検討会で示された、


1.高速ツアーバスと同様に400キロを超える場合に交替運転者を必要とすることと、特別な措置を講じた場合は500キロまで(特別な措置の内容は同様)。


2.高速ツアーバスと同様の500キロにおける特別措置の追加付記事項として、「事業者が運転者に与える休息期間及び休憩に関する条件」が追加。以下の項目について、事業者が運転者に与える休息期間及び休憩が以下のいずれにも該当すること


①運行直前及び運行直後の休息期間が11時間以上であること。
②連続運転時間を概ね2時間以内とし、運転時間概ね2時間ごとに合計で20分以上の休憩を確保していること。
③最低1回は、実車距離400km未満の経路における適切な仮眠施設※において、連続1時間以上の休憩を確保していること。※運転者が身体を完全に伸ばして仮眠することのできる施設(車内の床下仮眠施設等を含む。ただし、リクライニングシート等の座席を除く)。


パブコメの期間は、
11月7日(水)~11月19日(月)となっている
加盟組合におかれては、
多くの意見をお願いしたい








不評なバス停時刻表の統一など改善策を実施へ/広島県など


 広島県は、バスや鉄道、航空会社と市町などで構成するバスや鉄道などの公共交通を使いやすくするための検討会を開き、バス会社ごとに掲示されているバス停の時刻表を統一するなど14の改善案の実現を目指し、今年度後半から13年度にかけて県と各交通機関などが連携していくことを確認した。
 主要な課題としては、同じ行き先なのに会社別の掲示でわかりにくいと不評なバス停の時刻表を統一したり、民間の乗換え検索サイト「NAVITIME」に、走行中のバスの現在地を表示するシステムを導入することが挙げられ、いずれも来年度からの実現を目指して、県とバス協会、バス会社、サイトの運営会社が今後、費用の負担割合やスケジュールを協議することにしている。
 このほか、(1)乗換え検索サイトへのバス停の地図表示、(2)乗換えの待ち時間が長いバス停や駅でのダイヤ調整、(3)バス、鉄道、空港、港をまとめた案内表示、など12の改善案にも取り組むことが了承された。
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幾度となく重大事故が繰り返される。その都度、安全規制が強化されるが問題は、守れない事業者にいかに守らせ、守れなければ排除すること。誤った規制緩和を是正し、利用しやすい公共交通の確立をめざし、行政に対して政策を訴え続けます。掲げた政策の実現のため日々、努力あるのみです。


問い合わせ 050-3540-1254

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