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交通労連 軌道バス部会

全国のバス・鉄道に係る情報です
2012/07/30

NO.504 第4回高速ツアーバス等の過労運転防止のための検討会

表記の検討会の第4回目が7月30日に開かれた



これまでの3回は、




何度も記載しているが、




夏までの暫定措置としての夜間の距離基準や乗務時間を決めたが、




今回の事故の「根幹」はこれではない






今後の検討会で論議される課題を解決しなければ、



何ら変わらないのだ





「過労防止」検討会で今後、

検討していく問題について、



今回は参加委員からそれぞれ意見や要望が出された




今後のこの検討会の論議も大事だが、




参入規制の問題や、


旅行業法の見直しの問題も、



本来であればこの検討会で論議してほしい





幾つも検討会を開かれては、



整合性を図らなければならない




今日の検討会で言わせていただいたのは、


以下の通りである




◆ 意見・要望
 
 4月29日の事故発生後、標記の検討会が設置され、これまで3回の協議を経て、「高速ツアーバス」の夜間運行における交替運転者の配置指針等が示された。検討会の中でも意見を述べさせていただいているが、「単純な数字の引き算」でこの問題は解決しない。本当の論議はこれからである。
 他でも、①高速ツアーバス運行事業者リスト作成・公表②書面取引の義務化③貸切バス選定・利用ガイドライン―などがあるが、とりあえずは多客期に向けた緊急対策として理解をしたが、決めたことは確実に実行し、「絵に描いた餅」に終わらぬよう、行政の強力な指導を切に願うところである。第4回目以降、以下の項目にして早急に論議をお願いしたい。



1.運行管理者制度について
  これまでの論議のなかでも挙げられているが、人命を預かって運行している以上、利用者及び運転者を含め、安全確保は当然のことであり、何時いかなる時でも不測の事態に対応できるべく、運行が行われている時間帯は運行管理者が常駐していることが基本である。


2.「新高速乗合バス」への早期移行の促進について
  移行については、決められた期間内で速やかな移行が求められる。合わせて、移行までの期間も高速ツアーバスは運行を継続しており、運行事業者に対しては厳正な監査が必要である。また、移行後は市場に「新高速乗合バス」以外の業務形態(高速ツアーバス)は、当然のことながら存在してはならない。
  

3.移行後の交替運転者の配置指針と改善基準告示のあり方について
 ⑴ 交替運転者の配置指針は現在、多客期における緊急対策として、夜間においては基本400キロとなっているが、移行後の基準については、「夜間運行においては距離問わず、二人乗務の義務付け」が望ましい。日中と夜間では集中力・注意力が異なるため、必須項目及び選択項目をクリアしたとしても、利用者の安全、運転者の過労運転防止という観点からすれば、夜間を距離で縛るのはそぐわない。
 ⑵ また、日中における基準については、既存の乗合・貸切事業者は、改善基準告示をベースに労使協定で締結しており(既に距離基準が存在)、新基準によっては下げなければならない(距離)ケースが想定される。仮に、日中も距離で縛るとするのであれば、移行期間までの間に、再度アンケート調査を行い、出庫から入庫までの距離、運行距離や回送距離を調査した上で距離基準を設定し、夜間基準と同様に、必須項目と選択項目を設けることと合わせて、労使協定で締結している事業者についても項目を設ける必要がある。但しこの場合、複数の対処方法が混在し、混乱を招く懸念もある。その観点から厚生労働省における「改善基準告示」を守らせる対策を強化することで対応が可能と思われる。したがって、連続運転時間(4時間を2時間)や休息期間(8時間を10時間以上)も含め、改善基準告示を見直し(法制化)の検討を進めるべきである。


4.バス事業のあり方検討会「とりまとめ」以降の高速ツアーバスの実態について
  平成22年12月から行われた「あり方検討会」で方向性を確認し、既にこの間、「過労運転防止に関する検討会」の協議も含め約1年7ヶ月が経過したが、問題意識をもって取り組んでいる「高速ツアーバス」の自助努力の姿が見えてこない。依存として、①道路運送法第20条(禁止行為)②道路交通法第22条(速度違反)③同法第44条・45条(停車及び駐車禁止)④同法第76条(禁止行為)⑤同法第77条(道路使用許可)⑥同法第81条(違法工作物等に対する措置)⑦旅行業法第12条(外務員証明書携帯)(企画旅行の広告)⑧刑法第261条(器物損壊等)―などが見受けられる。
 さらにこの間、関係省庁は緊急重点監査を行った。国土交通省が5~6月に行った貸切バス事業者に対する監査結果は、298者のうち250者(83.8%)に法令違反の指摘を行い、そのうち48者(16.1%)が重大または悪質な法令違反が明らかになった。また、観光庁は旅行業者に対して集中的立入検査の実施。59者中、28者に違反が見つかった。
 さらに、厚生労働省は監督実施事業場数339件に対し監督指導を実施し、そのうち労働基準関係法令違反が324件、改善基準告示の違反が260件という結果になった。これが、ずさんな安全対策の現状である。運行事業者のさらなる努力や行政からの指導強化は当然ながら、指導に応じなかった事業者については、処分強化などの検討もしなければならない。


5.過労運転防止の撲滅に向けて
  検討会の名のように、「過労運転防止」が謳われている。しかし、現状は常態化しているのだ。理由は簡単である。規制緩和後の供給過剰状態とバス業界の急速な収支の悪化により、一番手の着けやすい人件費にしわ寄せがくる。当然、賃金が下がれば運転者のポテンシャルは下がる。
また、将来的に希望する者は少なくなる。このことが、運転者の質が下がることになり、結果して安全やサービスに問題が出てくる。賃金の下がった運転者は、長時間労働や違法な日雇いの運転に走らざるを得ない。バス事業は、合理化や分社化などを繰り返し行っており、その結果、経営事態が不安定となり、当然のことであるが、運転者人員が少ないなかで長時間勤務が強いられるのだ。これを解決するには、これまで挙げた項目と合わせて、関連する検討項目についても、早急に取り組まなければならない。


6.検討会の整合性について
  前述の「バス事業のあり方検討会」でとりまとめられた内容に沿った各種対応と、「過労運転防止に関する検討会」での論議は、結果してを新高速乗合バス」への移行及びその後の対応など、向かうべき方向性は同じである。現在は、後者の検討会が開催されているが、今後開かれる予定の「運賃料金のWG」などは、「あり方検討会」でも今後進めてく課題に挙がっていたものである。「過労運転防止に関する検討会」は来年の3月まで検討を進めていくことになるが、各種一定の方向性が見えてきた段階で、双方の検討会が合意形成できるよう、整合性を図るべきである。


7.厳正なる対処を
  様々な取り組みを進めていくなかで、懸念されることは、「新高速乗合バス」となった旅行業者が、一部のバスだけを保有し、大半の業務を下請けの観光バス業者に運行させれば、現状は何も変わらない「庸車」状態になることである。管理の受委託の緩和を進めていくなかで、厳正に対処しなければならない。


8.その他
 ⑴ 参入規制の見直しについて
   今回の事故だけに限らないが、われわれが兼ねてから行政に訴え続けてきた、「家族経営」的な小規模事業者、『紙切れ一枚』で許可がおりてしまう現行制度、これを見直さなければ、何ら問題は解決しない。規制緩和(需給規制が撤廃)が行われたが、本来の目的は「経済の活性化」を図るものであった。が、結果して運賃価格競争だけに走り、コストの削減によって肝心な安全確保は置き去りにされてしまった。とりわけ「家族的経営」で参入する事業者は、申請時に代表(社長で運転者)、運行管理(妻)、運転者・ガイド(息子・娘)と記載すれば、何らチェックもせず許可が下りる。普通に考えても、例え5両保有している事業者とて、運行管理、整備管理、運転者等を考慮しても最低10人以上の社員は必要である。特に、「違反常習犯」を事業に参入させている時点に問題があるのである。したがって、「入り口」である参入要件の強化(車齢及び台数規制)はもとより、業界を「正常化」する意味も含め、参入を一旦中止し、「清浄化」すべきである。
 
 ⑵ 監査体制の強化と処分の厳格化について
   行政は、規制緩和と同時に「事後チェック」を強化すると謳ったが、その成果が表れていない。今回の事故で色々と明らかになったが、貸切バス事業者、旅行業者ともに数え切れない程の違反が発覚した。「すべては監査できない」と担当者が明言しているように、運輸関係事業者が10万社を超える現状のなかで、300人程度の監査要員では監査体制が整っていないのは明々白々である。
もし、人員を増やして取り組むとするのであれば、監査員OBや民間事業者を有効活用し、第3者機関が専門で監査体制を強化する方法もある。それが無理であれば、デジタコの義務化、または「電子監査許可更新システム」を活用する。いずれにしても、罰則の強化も含め、機能していない現行制度は見直さなければならない。
 
 ⑶ 安全確保について
   規制緩和以降、運賃ダンピングなど競争が激化し、コスト削減の観点から長距離運行がツーマンからワンマンになり、確実に安全面が低下した。なぜなら運転者一人で、利用者の確認、バック、巻き込みの確認、観光ではカラオケ等の世話もある。つまり、一人では限界がある。観光バスに至っては、ガイドは「保安要員」として位置づけとなっているが、一般的には「観光案内」と捉われ、業務依頼時点で「料金別立て」となってからはワンマン化している。業界の活性化の観点からも旅行業界も含めて見直しが求められる。 
 
 ⑷ 旅行業者と貸切バス事業者の公正な取引の確保について
   今回の事故でも明らかになったように、トラック業界でも見受けられる「傭車」が発覚した。悪質な旅行業者はバスを持たずとも、「中抜き」だけで仕事をする。このようなことがまかり通っていること事態、人命を預かって運行するバス業界にはあってはならないことである。「安かろう、悪かろう」では、安全は守られない。全ての旅行業者がそうだとは言っていないが、旅行業者は、バス事業者の足元を見て料金を叩く。一旦、その依頼を断れば、「次の仕事は回ってこない」。これはトラックにおける荷主との関係もそうである。結果して安い料金で受けざるを得ない。このことが、企業の収益は勿論のこと、その影響で一番手っ取り早い人件費を圧迫し、強いては現場で働く労働者にそのシワ寄せがくるのである。7人の尊い命が失われた事が、そうさせたのだろうが、今回は旅行業者も一定の処分が言い渡されたが、たかだか一ヶ月半の業務停止。これが死亡事故を誘発させた事業者への処分とは恐れ入る。これまでもそうであるが、違反せざるを得ない行程で業務を依頼し、それによってバス事業者が事故を起した場合、処分されるのはバス事業者だけであり、旅行業者は一切処分されていない。
これでは、悪質な事業者は野放しで、「トカゲの尻尾切り」だ。バス事業者に運行引受義務があるのだから、発注者側にも責任を負わせるのは当然のことである。こうしたことから罰則規定を盛り込んだ旅行業法の改正が急務である。             



この項目の「8.その他」が、


今後新たに設置される検討会で協議していく予定である(参入規制の見直しなど)





ほかでは、


高速ツアーバス連絡協議会側は、


自社の概要と、


過労運転防止への対策について説明、






日本バス協会側からは、


◇ 運行管理について
  事業用自動車が運行している時は、必ず運行管理者が勤務していなければならない(複数の運行管理者を選任し,交替制で対応している)夜行運行を伴う高速乗合バス営業所は交替制(仮眠、宿直、宿泊、補助者活用)で24時間常駐し、運行管理を行っている

◇ 「高速乗合バス」への移行にあたっての交替運転者の配置基準、運転時間等の規制について
  今回の事故について、何故ルールが守られなかったのか? どうしたら、ルールを守るようにできるか?
  ルール自体に守れぬような環庇があったのか?
  こうした観点を建設的に現場実態に即して対策をたて、実効させることが肝要。これなくして、どんな新たなルールを作っても、再びルールを破る者が出てくる恐れが大きい。そうした手続きの上で、今般の悲惨な事故に鑑み、更に安全性を高めるため、乗務距離67okm 、運転時間9 時間についてもタブー視せず、再検討の対象とする用意がある。但し、若千の検討、議論の場が必要であると考える

◇ 昼行便に関する交替運転者の配置基準について
  夜行便と昼行便の基準について差を設けることの是非については、検討、議論の場が必要であると考える

◇ 貸切バスの交替運転者の配置基準について
  交替運転者の配置基準については現在、実態調査及び意見集約を行っているが、運行実態が異なるので高速ツアーバスと同等の基準にはならない

◇ 行き過ぎた規制緩和の見直しについて
  今後の貸切バスについて安全を前提に規制の見直し及び監査指導の強化を行い、健全な発展を図ることが肝要。許可申請・監査の厳正化(新規許可にあたり営業所、車庫等の現地確認・6 ケ月以内の監査の実施、悪質な事業者の撤退、監査体制の充実と確実な監査の実施)新規参入規制の強化(最低車両数の拡大及び車令等参入要件の見直しなど)



協会側も述べているように、

「過労運転防止」の根幹を追求していけば、



規制に見直しに辿り着く



許可申請、

参入規制、



やはり、


これを正さなければ、


何ら変わらないのである




新たな検討会を発足させるとするならば、



早急に対応をお願いしたい





なお、



今回示された今後の検討課題は以下の通り


「検討項目について(案)」

1.乗合バス・貸切バスに関する過労運転防止のための基準・指針について
 
 ◎ 過労運転防止に係る緊急対策についての効果検証
 ◎ 高速ツアーバスの夜行便と類似の運行形態を有するバス(例:スキーバス、登山バス)に対する配置基準の適用についての議論
  ・類似の運行形態を有するバスの特定
  ・高速ツアーバスと類似するバスに対して、高速ツアーバスと同等の配置基準の適用について検討
 ◎ 昼行便の配置基準・運転時間等についての検討
  ・高速ツアーバスの昼行便の配置基準等について検討
  ・高速ツアーバスと類似するバスに対して、高速ツアーバスと同等の配置基準等の適用について検討

 ◎ 新高速乗合バスに係る配置基準・運転時聞等についての検討
 ◎ 高速乗合バス・貸切バス(高速ツアーバス等を除<)に対する配置基準・運転時間等についての検討(貸切バスに対する配置指針の見直しを含む)

2.過労運止に係る上記1以外の対策について
 ◎ 過労運転防止に必要な対策に関する課題の整理
 ◎ 過労運転防止に必要な対策についての検討

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